産業医の方からのご質問です。
事業場ではよく知られた重要な言葉ですが、一般になじみがあるとは言えません。
整理、整頓、清掃、清潔、しつけのことですが、職場環境の改善を目指すスローガンで、5S管理、5S運動、などと使います。
何の頭文字であるか判ったとして次の疑問は,整理と整頓との区別、清掃と清潔との区別、そしてここになぜ産業保健用語とは思えない「しつけ」が入っているかということです。
職場の状況によって内容を具体的に決めるべきですが、一般につぎのように解釈されています。
1.整理:要不要を評価し、要らないものは捨てる。
2.整頓:きちんと判るように置く、並べる。
3.清掃:きれいに掃除。
4.清潔:上記3点の維持により清潔感を。見た目にも快適にする。有害因子対策を入れても良いと思います。
5.しつけ:上記の教育指導・訓練の継続。すなわち、上記に関して習慣化する(体で覚える)ということです。
5S運動は、それぞれの事業場の実状に合わせて具体的に定義し、全員で理解して、取り組むことが大事です。うまくいくと、衛生・安全性の向上はもとより品質の向上、生産性の向上に結びつくことが期待されます。
これらは、職場巡視の際のチェックポイントにもなります。また、生活習慣病予防に向けて日常生活を見直すためにも、5S管理が必要なのではないでしょうか。